リコーダーJP テレマン作品


ソナタ「小へ短調」

全曲(ノーカット)が試聴できます
(YoutubeのRJP応援チャンネル「リコーダーの底力」)



★この曲を収録したCDつき楽譜★

RB-016A リコーダー用  900円+税
SR-051 リコーダー用  3800円+税


★解題★

 「忠実な音楽の師」に収録された有名なヘ短調ソナタ(リコーダーJP製品の品番ではRB-007)とは違う、「もうひとつのへ短調ソナタ」であるこの曲は、テレマンの生前にはおそらく出版されなかったものです。残っているのはたった1冊の手書きの楽譜で、現在はブリュッセルのコンセルヴァトワール(国立音楽院)の図書館に保管されているとのことです。少し規模が小さいので「小へ短調」と呼んだらどうでしょう。

  そして、これはテレマンが完全に仕上げる前の草稿だろうと思われます。というのは、ひとつには低音に数字が書かれていません。ですからこのCDブックの伴奏の制作にあたっても「数字なし低音」(笑)によるしかありませんでした。また、第4楽章「ジーク」において、同じようなメロディーなのに、1度目に出てきたときと2度目に出てきたときとでアーティキュレーションやリズムが違っていたりしています。もっとも、こういうことは作曲者の意図したものであった可能性もありますが、自分用のメモだからいい加減に書きつけておいた結果である場合も含まれていそうです。こういう場合、個々の個所をどう解釈するかはたいへん難しい判断になります。リコーダーJP版の楽譜ではいちおうの案を示してありますが、「残っている手書き譜ではこうなっている」ということを注記してあります。


★解説★

 曲は4つの楽章から成っています。

 第1楽章は「アダージョ(ゆっくりと)」2分の2拍子。細かく休符をはさみながら小味に歌い継いでいく感じは、テレマンらしい語り口です。こまかな音符を使った切迫感のある表現がたくみです。

 第2楽章は「アレグロ(快活に)」の4分の3拍子。冒頭、リコーダーのメロディーに重ねて特徴あるリズムのモチーフが低音で奏でられます。この曲のテーマはこのふたつのモチーフが常にセットで鳴るもので、それぞれが笛に出て来たり低音に出て来たり、何度も交代して奏でられます。気が利いていて調子のいい音楽。後半に16分音符が連続する個所がいくつもあり、ここだけはかなりさらわないと演奏が難しいと思います。

 第3楽章は再び「アダージョ」で2分の3拍子ですが、4分の6拍子の感じが常に匂わされたり同時に重ねられたりすることによって、なかなかユーモラスで面白い音楽になっています。

 第4楽章はジーク。弱起になっているのがちょっと感じにくくて、慣れるまでとまどうかも知れません。しかし演奏はさほど難しくないと思います。ソツなく構成されていますし楽しい曲ですが、やや小粒な印象は否めないところで、もしかすると「もっと手入れして長い曲にふくらませる予定のメモ」だったのではないか、という想像を私などは捨てきれません。皆様はどうお感じでしょうか。


※ 演奏例がお聴きいただけます

■リコーダーによる演奏
第1楽章 (B3)
第2楽章 (C3)
第3楽章 (B1)
第4楽章 (C1)
※カッコ内の表記は指回り難度です
※リコーダー演奏: 堀川智也さん  チェンバロ(電子楽器)演奏: 石田誠司


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