リコーダーJP D. N. サッロ(サッリ)作品


ソナタ ヘ長調 (パルマ写本より)


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★この曲を収録したCDつき楽譜★
ダウンロード製品 620円(税込)
2293 リコーダー用 1800円+税



★解題★
 イタリア・バロックの「ナポリ楽派」を代表する作家のひとりドメニコ・ナターレ・サッロのリコーダー曲としては、パルマ写本に3曲とハラッハ写本に1曲、合計4曲の通奏低音つきソナタと、いわゆる「ナポリの協奏曲集」の写本のなかに、2曲の協奏曲が伝わっています。

 本作はパルマ写本に収められた3曲のうちの1曲です。


★解説★

 3楽章から成っています。よどみなく楽想がくり出される流麗さがみごとな佳品です

 第1楽章はアダージョ(ゆっくりと)、4分の4拍子です。付点リズムに特徴のあるテーマから始まりますが、一転してなだらかな16分音符の音型で風景を変えたり、やがて32分音符の上行音型を味付けに出して、以下、素材をたくみに料理しながら、うまい語り口で音楽を進めていきます。大家の風格。

 第2楽章はアレグロ(快活に)、4分の2拍子です。小気味よい感じのテーマで始まり、以下、いくつかの副主題も導入しながら、比較的自由に音楽を進めます。しかし、途中でテーマを短調に移したものが現れ、テーマが原調で回帰すると間もなく収束に入りますので、しっかりまとめられている印象です。

 第3楽章はアンダンテ(歩くように)、4分の3拍子です。モーツァルトの「ドン・ジョヴァンニ」のメヌエットと同じように同音連打で始まりますが、この曲の音符たちはもっと速く、「こんなにせかせか歩くのは無理ではないか」というくらい速いテンポで鳴らしてほしそうに見えます。途中、3小節を合わせて9拍ぶんを1小節にまとめた(つまり4分の9拍子にした)箇所が出てくることも、テンポがかなり速めであることを裏付けているように思います。



※演奏例がお聴きいただけます

■リコーダーによる演奏
第1楽章(C−1)
第2楽章(C−1)
第3楽章(B−3)

※カッコ内は指回り難度です。
※リコーダー演奏:石田誠司チェンバロ(電子楽器)演奏: 石田誠司


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