リコーダーJP シックハルト作品
    


ソナタ ホ短調 作品23-1


Youtube のRJP応援チャンネル「リコーダーの底力」より
全曲の演奏(ノーカット)の試聴ができます。

★この曲を収録したCDつき楽譜★
ダウンロード製品  620円(税込)
2306 アルトリコーダー用 1800円+税
SR-164 アルトリコーダー用 3800円+税



★解題★

 J.C.シックハルトの「12のソナタ 作品23」は、1720年ごろに、アムステルダムで出版されました。「作品17」の12曲とともに、作曲者の壮年期を代表する充実した力作ぞろいの作品集です。


★解説★

 我々が参照できた現存資料は、4分の4拍子の快速楽章(おそらくアルマンド)であろうと思われる楽章の途中から始まっています。これが第1楽章であったのか、それとも途中の楽章であったのかは確かなことが言えませんが、ここでは仮に第1楽章と呼ぶことにしました。現存する5つの楽章はすべてホ短調で書かれています。

 最初の楽章を何とか演奏可能なものとするため、通奏低音実施担当者(作曲家・森好美さん)と知恵を出し合って、最低限の補筆を行いました。

 第1楽章は明らかに快速楽章(おそらくアレグロ=「快活に」)で、4分の4拍子であろうと思われます。キビキビと進む気持ちのいい快速感。

 第2楽章はサラバンドで、アダージョ(ゆっくりと)と指定され、2分の3拍子です。短いなかに3回のヘミオラを配し、簡潔にまとめられた佳品です。

 第3楽章はヴィヴァーチェ(生き生きと)、4分の3拍子で、本作の中核をなす長大な楽章。多彩なモチーフを繰り出して伸び伸びと展開していきます。やや意外な箇所のヘミオラを小さなサプライズとして織り込んでいるのが印象的です。

 第4楽章は8分の6拍子のジーグです。全体に非常に手馴れた感じの曲づくりで、その意味では「いつものジーグ」だとも言えますが、後半に入ったところで「拍を誤認させるトリック」をうまく使って面白い効果を上げていて、独自の価値ある楽章たるを失わない内容となっています。

 第5楽章はガボットと題され、プレスト(速く)、4分の4拍子で、疾風のように駆け抜ける短い終曲です。付点リズムを基調としながら、三連符が効果的な味付けになっています。何でもないようですが、後半の節回しは実にみごとで、味があります。


★試聴ファイル★

リコーダー&MIDIチェンバロ: 石田誠司
※カッコ内の表示は「指回り難度」です。

第1楽章(C−1)
第2楽章(B−1)
第3楽章(C−1)
第4楽章(C−1)
第5楽章(C−2)



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