リコーダーJP シックハルト作品
    


ソナタ ニ短調 作品1-2


Youtube のRJP応援チャンネル「リコーダーの底力」より
全曲の演奏(ノーカット)の試聴ができます。

★この曲を収録したCDつき楽譜★
アルトリコーダー用: 2227 1800円+税
アルトリコーダー用: SR-114 3800円+税
ダウンロード製品  620円(税込)



★解題★

 J.C.シックハルトの「アルトリコーダーと通奏低音のためのソナタ 作品1」(全7曲)は、1710年ごろまたはそれより早くに、アムステルダムのRogerから出版されました。デビュー作にふさわしい力のこもった作品集です。


★解説★

 6つの楽章から成り、小粒な作かと思っていると、奥の楽章はかなりズッシリと重量感があり、演奏しがいのある作品になっています。

 第1楽章はアダージョ(ゆっくりと)、4分の4拍子です。付点の跳ねるリズムをまじえて進み、ちょっと足取りの重いマーチのようなおもむきがあります。フリギア終止で第2楽章を呼びます。

 第2楽章はグラーヴェ(重々しく)、2分の3拍子。第1楽章でリコーダーは「高いド#」で終わるのですが、この楽章は半音下の「高いド」で始まります。調性も今ひとつはっきりしたい感じで、ためらいながら進んでいくような独特な開始から、少しずつ音域を下りながら歌い継ぎ、最後は再びフリギア終止。

 第3楽章はアレグロ(快活に)と指定された4分の4拍子。シックハルトが好んだ快速感のあるアルマンドで、技巧的な華やかさも含んでいます。また、前半最後のフレーズ、後半最後のフレーズには「おまけ」の1小節が追加してあるのが印象に残ります。

 第4楽章は2分の3拍子で、ウン・ポコ・プレスト(やや速く)と指定されてはいますが、そう速いテンポの曲ではないでしょう。「あまりゆったり演奏するのではない」ことを示しているだけかと思います。付点の跳ねるリズムを基調に音楽を進めます。

 第5楽章はヴィヴァーチェ(生き生きと)、4分の3拍子です。100小節を超える長大な楽章で、冒頭に示されるテーマと、2声部を一人で奏するジグザグ音型のモチーフをおもな素材として、ときどき景色を変えながら音楽が進みます。

 第6楽章は8分の6拍子のジークで、アレグロと指定されています。歯切れ良く弾むかと思うと少し歌に傾き、突然16分音符も登場して小気味良い快速感が味わえたりと、演奏する楽しさにあふれています。後半にはシックハルトらしい少し奇抜なモチーフも登場します。本作の白眉。


★試聴ファイル★

リコーダー: 石田誠司
通奏低音(電子楽器): 石田誠司  

※カッコ内の表示は「指回り難度」です。

第1楽章(B−2)
第2楽章(A−2)
第3楽章(C−1)
第4楽章(B−1)
第5楽章(C−1)
第6楽章(C−1)


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