------------------------------------------------------------------------  リコーダーJP メールマガジン                          105号 2016. 6. 24. ------------------------------------------------------------------------ ★ごあいさつ★  大阪は梅雨に入ってじっとりとした天気が多くなりました。今年は「しっかり 梅雨」のようです。  皆様いかがお過ごしでしょうか。  いつもご愛読ありがとうございます。RJPメールマガジン、第105号をお届け いたします。演奏会情報がかなり盛りだくさんになりました。 RJP刊行物総合カタログ http://www.recorder.jp/rjpcatalogue.pdf ■目次■  <ごあいさつ>  1 リコーダーとリュートによるロベール・ド・ヴィゼー小品集 (7/1 東京)  2 バッハとテレマン バロックの響宴 テレマン室内オケ (7/2 大阪)  3 千葉大学リコーダーアンサンブル定期演奏会 (7/3 千葉) [再掲]  4 おんがくしつトリオ 大人の放課後・夏の作曲家まつり (7/3 東京)  5 ドイツバロックの巨匠達 アンサンブル・リベラ・バロッコ (7/3 札幌)  6 プリズム・バロック演奏会 [小池耕平] (7/7 東京)  7 ファークライ・ライブ 濱田芳通・黒田恭子 (7/8 東京)  8 ヘンデル リコーダーソナタ 全曲演奏会 [早川廣志] (7/18 大阪)  9 Wind and Strings [早川廣志] (7/23 宮崎) 10 2016年7月の新刊 11 編集後記 ……………………………………………………………………………………………… ★1 リコーダーとリュートによるロベール・ド・ヴィゼー小品集 (7/1 東京) ………………………………………………………………………………………………  本村睦幸さんの「小さな室内楽」シリーズの演奏会です。昼夜3公演。  ヴィゼーはフランス・バロックの作曲家で、この人の残したリュートやギター のための作品には旋律楽器と通奏低音で演奏できるようになっているものがたく さんあるそうです。「リコーダーのためのフランスバロック作品としても宝の山」 (本村氏)とのこと http://www.recorder.jp/events/160701.htm ……………………………………………………………………………………………… ★2 バッハとテレマン バロックの響宴 テレマン室内オケ (7/2 大阪) ………………………………………………………………………………………………  延原武春さん率いるテレマン室内オーケストラが、バッハとテレマンの協奏曲 を集めて演奏します。 http://www.recorder.jp/events/160702.htm ……………………………………………………………………………………………… ★3 千葉大学リコーダーアンサンブル定期演奏会 (7/3 千葉) [再掲] ………………………………………………………………………………………………  長い伝統のある大学リコーダーアンサンブルの定期演奏会です。ヴィヴァルデ ィーの協奏曲ほか。 http://www.recorder.jp/events/160703.htm ……………………………………………………………………………………………… ★4 おんがくしつトリオ 大人の放課後・夏の作曲家まつり (7/3 東京) ………………………………………………………………………………………………  弊社製品でもおなじみの中村栄宏さん、鍵盤ハーモニカ(ピアニカ)の菅谷詩 織さん、ピアノの内藤晃さんのユニット「おんがくしつトリオ」は、全国各地で ゆかいなコンサートを活発に行なっています。今回はこのトリオのために書かれ た4人の作曲家による新作4曲が初演される注目のライブ。 http://www.recorder.jp/events/160703b.htm ……………………………………………………………………………………………… ★5 ドイツバロックの巨匠達 アンサンブル・リベラ・バロッコ (7/3 札幌) ………………………………………………………………………………………………  北海道で活動されている古楽グループ、アンサンブル・リベラ・バロッコの 演奏会です。バッハ、ヘンデル、テレマンの作品。 http://www.recorder.jp/events/160703c.htm ……………………………………………………………………………………………… ★6 プリズム・バロック演奏会 [小池耕平] (7/7 東京) ………………………………………………………………………………………………  リコーダー奏者・小池耕平さんと、ヴァイオリン・チェンバロが共演する演奏 会です。伊独仏の3国から多彩な選曲。ジェミニアーニの「スコットランド歌曲 によるトリオソナタ」はかなり珍しい曲とのこと。 http://www.recorder.jp/events/160707.htm ……………………………………………………………………………………………… ★7 ファークライ・ライブ 濱田芳通・黒田恭子 (7/8 東京) ………………………………………………………………………………………………  ファークライはFar Cryで、大きな距離とかはなはだしい違いなどの意味の語の ようです。ルネサンス・バロックを得意とするリコーダー奏者濱田さんとジャズ ピアニスト黒田恭子さんが即興の応酬をくりひろげる興味しんしんのライブ。 http://www.recorder.jp/events/160708.htm ……………………………………………………………………………………………… ★8 ヘンデル リコーダーソナタ 全曲演奏会 [早川廣志] (7/18 大阪) ………………………………………………………………………………………………  宮崎に拠点を置くリコーダー奏者・早川廣志さんとチェンバリスト川井博之さ んが、ヘンデルのアルトリコーダーソナタ全曲演奏に挑みます。 http://www.recorder.jp/events/160718.htm ……………………………………………………………………………………………… ★9 Wind and Strings [早川廣志] (7/23 宮崎) ……………………………………………………………………………………………… 早川廣志さんが率いるリコーダーアンサンブル「フラウティ」と、弦楽四重奏 団「グリザイユ・カルテット」のジョイントコンサートです。バロックからハイ ドン、ロッシーニ、そしてポップスに至る多彩なプログラム。 http://www.recorder.jp/events/160723.htm ……………………………………………………………………………………………… ★10 2016年7月の新刊 ………………………………………………………………………………………………  7月は2タイトル(+1)がリリースになります。(+1は同一内容のA5版 製品です。) ■コレルリ トリオソナタ 第8番 作品1-8 http://www.recorder.jp/piece/2/2177.htm  2丁のヴァイオリンと通奏低音のために書かれたコレルリのトリオソナタは、 いわばバロック・トリオソナタの聖典です。第8番はアルトリコーダーによる 演奏のためハ短調の原曲をヘ短調に移調しました。Duo Affettuosoのお二人によ る演奏例・マイナスワン演奏を収録したCDが付属します。 ■ボワモルティエ アルトリコーダー二重奏曲集 第3巻 http://www.recorder.jp/classic/sr/sr089.htm  ボワモルティエの無伴奏デュオ組曲は、平明で演奏しやすい、リコーダー愛好 家にとって実にありがたいシリーズです。作品11の組曲集から第1組曲〜第3組 曲を収録。付属CDの演奏は石田誠司・高橋たかねの「デュオ・RJP」です。 ……………………………………………………………………………………………… ★11 編集後記 ………………………………………………………………………………………………  もし、演奏に対する感想として、「あなたの演奏は、どの音も音楽になってい た」と言われたら、いかがでしょう。「何を言う。当たり前じゃないか」とお考 えになるでしょうか?  たしかに、次元が低いと言えば低いのかも知れませんが、私とすれば、これは かなりの誉め言葉なのです。こう言ってはナンですが、それらしい音は鳴ってい ても、「音楽になってないよなー」と思う音は、凡手の演奏はもちろん、名手と 言われる人の演奏においても、そう珍しくはありません。まぁ誰でも失敗はあり ますしね。  ※ 違う音を吹いたとか音を出し損ねたというような失敗のことを言ってい   るのではありません。  私はクラシック系音楽家としては極めて特異なことに「打ち込み(PCでの演奏 命令編集)による電子楽器演奏」からスタートしていますので、「鳴らす音が、 音楽の音になっていること」が、いつも、第一に到達すべき目標でした。電子楽 器は、命令を送ってやれば、とりあえず正しい音程のキレイな音を鳴らしてくれ ますが、それをどんなふうに並べていけば「音楽になる」か。これは、多くのか たの想像を、たぶんはるかに越えるほどに、難しいことなのです。  電子楽器は、鍵盤楽器曲の演奏ならば、かなりの程度、何でも言うことをきい てくれます。鍵盤楽器というのは、少しく大雑把にいえば、発音したあとは「い つ消音するか」以外には音に対して演奏者の意思が加わりませんから、「発音の 瞬間」のコントロールが、ほとんどすべてです。  つまり、ある音符を音にするさいに演奏者が制御できる事柄は、 (1)いつ(つまり直前に発音された音からどれだけの時間を経て)発音するか (2)どのような強さ(および音色)で発音するか (3)そして、いつ消音するか ということに、ほぼ帰着すると言ってよい。そのため、鍵盤楽器の音楽の場合は、 電子楽器に対する命令を徹底的に細かく編集することによって、かなりの程度ま で「演奏者」の音楽性を発揮した演奏を作り上げることが(一般的・可能性の問 題としては)可能なのです。(この認識が私の音楽家としての出発点でした。)  ※ 鍵盤楽器というものが、もともと、ある程度は機械装置ですからね。  ですが、これは本当に難しい。ピアノの音で 「レ ソラシド レ ソ ソ」 という音を出させて、これを「音楽」にするだけでも、さほど容易なことではな いのです。命令(MIDIシーケンスといいます)の編集による電子楽器演奏におい ては。  妙なことの説明が長くなってしまいましたが、なにしろ私はそういうところか ら音楽家としての活動を始めたので、いまリコーダーばかり演奏するようになっ ても、 ★まず、ちゃんと音楽にすること に対して、強いこだわりがあります。それがうまく行かないとガッカリしますし、 「俺ったらなんて下手なんだ」と失望します。  他の人の演奏をきいていても、「何となく弾き流された」という音には感心し ません。たとえ表面的には、どんなに「鮮やか」に演奏されているようであって も、感興が表れていない、音楽としての説得力をともなわない演奏は、「ただ音 が整然と並んでいただけ」だと感じます。  ※ もっとも、音楽演奏というのは不思議なもので、部分部分はあまり感心   しない、印象の薄いものだったようでも、ずっと聴いていると、やがて   大きな波のような強い力で心を動かしてくるような、たとえばですが、そ   んな演奏もありますから、なかなか一筋縄では行かないのですが。  そういうわけで、私が「どの音も音楽になっていて、すばらしかった」と言っ たら、それは本気で誉めているのです。  もちろん、名手であることがわかり切っているような名演奏家に対しては、 そんな失礼な(と聞こえる)ことは言いませんが、でも、たとえば ★ 太田光子先生は、あんなに演奏困難な曲をあんなにも鮮やかに演奏していて、  しかも、どの音もものすごく音楽的なのが、何よりもすばらしい と、内心では思っています。  先般、「アンサンブル プチ・フール」の演奏会で、財前奈緒子さんの演奏 が終わったとき、私はブラヴォー・コールをしました。「どの音、どのフレーズ も、本当に音楽的」だったからです。 (RJPディレクター 石田誠司) ------------------------------------------------------------------------  リコーダーJP メールマガジン                              105号 2016. 6. 24. ------------------------------------------------------------------------ 編集・発行 リコーダーJP http://www.recorder.jp info@recorder.jp ※このメールマガジンは、お申し込みにより配信しています。もしも間 違いやいたずらの登録により配信がなされている場合や、購読を停止 される場合は、リコーダーJPダイレクトの皆様ならば、お手数ですが、  上記 info@recorder.jp まで「メールマガジン不要」などの題でメー  ルでお知らせください。「まぐまぐ」からお申し込みいただいた皆様  は、  http://www.recorder.jp/magazine_mag2.htm  から配信停止のお手続きをお願いいたします。 ※リコーダーJPからの配信は「B.C.C.配信」です。