リコーダーJP 楽曲解説
    

ブランデンブルグ協奏曲 第4番


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■ブランデンブルグ協奏曲

 「ブランデンブルグ協奏曲」というのは6曲のいろいろな編成とスタイルによる「協奏曲」を集めた曲集で、1708年から1723年にかけてバッハがケーテン公の宮廷楽長をつとめていた時代に当地の宮廷管弦楽団のために書かれたものと考えられています。それがのちにまとめてブランデンブルグ辺境伯に捧げられたので「ブランデンブルグ協奏曲」とよばれます。

 ケーテン公はたいへん音楽好きで、この時代としては比較的規模の大きな、しかも優秀な管弦楽団を抱えていました。この楽団で演奏するためにバッハが思う存分に筆をふるった作品ですから、どの曲も独奏者にはそうとうの腕前が要求され、音楽的にも密度の高い傑作ぞろいになっています。


■第4番について

 この「第4番」は、1丁のヴァイオリンと2本のアルトリコーダーから成る独奏楽器群(とは変な言いかたですが「コンチェルティーノ」とよばれる「ソリスト群」なのです)と、弦楽合奏団(こちらは「リピエーノ」とよばれます)が対比される書法でつくられています。こうした編成の曲を「合奏協奏曲(コンチェルト・グロッソ)」といい、イタリアで発達した様式です。バッハは若いころ、ワイマールの宮廷でオルガニストやコンサートマスターを務めながら、ヴィヴァルディーをはじめとするイタリアの協奏曲を熱心に研究しました。この「ブランデンブルグ協奏曲第4番」は、その成果を遺憾なく発揮するとともに、バッハならではの高い精神性を盛り込んだ傑作です。

 曲は3つの楽章から成っています。第1楽章は「アレグロ(快活に)」と指定されていて、かなり快速なテンポが合うと思います。第2楽章は「アンダンテ(歩くような速さで)」と指定されていて、速くはなくとも重くならないテンポです。第3楽章は「プレスト(速く)」と指定された快速な楽章です。

 途中にリコーダーがお休みになるヴァイオリンの長いソロがあるため、「ヴァイオリン協奏曲に近い」なんて言われることもありますが、そうは思えません。ソロヴァイオリンがリピエーノの中に埋没して2本のリコーダーが音楽をリードする場面がずいぶん多いので、むしろ途中の長いヴァイオリンソロがなければ、独奏ヴァイオリンの影が薄すぎる曲になってしまったくらいではないでしょうか。


※ 演奏例がお聴きいただけます

第1楽章
第2楽章
第3楽章
リコーダー演奏:Maria fogel
ヴァイオリン演奏:中川幸治郎
ヴィオラ・ダ・ガンバ演奏:上田牧子
チェンバロ(電子楽器)演奏: 石田誠司


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